定食の本質とは何か。

単品料理はなんとなく体によくない気がする。

 みなさん、一人暮らししてますか?実家暮らしの人は何も言わずにごはんが出てくる幸せを噛み締めましょう。実家暮らしだけどごはん出してもらえない人はがんばろう。

さて、一人暮らしでの一番の問題って、そんなこんなでやっぱり食事なんですよね。

忙しいと外食になりがちですけど、そんなときでも、なんとなく栄養的にマシな気がする定食的な、色とりどり、味とりどりなものをセレクトしていきたいじゃないですか。

さてさて、例えば残業で疲れて帰宅途中のあなた。今から帰宅して料理をする気はもちろん皆無。

そんなあなたが入ったどこにでもあるような駅前の町中華

メニューを眺めてふと目に入るのが「餃子ライス」の文字。

餃子定食じゃないのか!?と驚くあなた。

そして頼んだ餃子ライス、盆の上に乗っかってるのはごはんと餃子、ウェイパー味の中華スープ…ごはん、餃子、スープ、ごはん、餃子、スープあれ…なにかが足りない…なんか物足りない…

久住昌之の漫画でそんなネタありましたね、

そう、定食を定食たらしめているのは実は脇役である「小鉢」の存在です。

じゃあ、世間で言われてる定食の標準ってどんな感じ?ってことで、

ではここで、チェーンの定食屋の提唱する「定食」を見てみましょうか。

まずは大戸屋

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ここは魚系の定食にのみきんぴらとか切り干し大根とかの小鉢と、お新香が付きます。小鉢の中身は日替わりっぽい。あと魚定食以外では黒酢系の定食にはミニサラダがついてきたりする。サラダは小鉢と呼ぶべきかについては後述。

 

続いてはごはんおかわり自由の大正義やよい軒

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ここは小鉢として冷ややっこが固定で付いてきます。お新香は取り放題なのでお新香スキーはごはんとお新香で何杯でもいくらしい。あとステーキとかの肉系の定食にはサラダとかつくっぽい。

 

さて、次は厳密には定食屋ではないですが、公式的に我々は牛丼屋ではない、牛めし、カレー、定食の三本柱で売ってるんだという松屋

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セット内容としてはメインのおかず、味噌汁以外は生野菜サラダで少し寂しい。

でも取り放題の紅しょうがをお新香と言い張ってそう。

 

さて、サラダは小鉢に含まれますか?は、バナナはおやつに入りますか?と同レベルの

高等な問題ではありますが、私的には、ごはんが進めば小鉢認定しちゃおうかって感じです。

しかし、ほとんどのチェーン定食屋ではやはり小鉢はないがしろにされ気味。

お新香やサラダを含めて多くて2つ、という感じです。

そこらへん意外に小鉢が充実してるのは居酒屋系のランチだったりします。

夜の営業のお通しで出してくるあれやこれやを転用してる感じは致しますけどね。

 

さて、そんな私がこの定食の「小鉢」という「本質」に気付いたのは、学生時代に先輩に連れていかれたデカ盛で有名な定食屋でした。ごはんが当然のようにどんぶりに盛られ、メインのおかずもそれに相応な量がどかーん!と出てくるんですけど、やっぱ飽きがきちゃうんですよ、でもそこに日替わりの小鉢が3つも付いてくるんですよね。例えば一番人気っぽいメニューだった気がするチキンカツ定食は、紙カツ的な叩いて伸ばしたチキンカツがゴロゴロ4枚ぐらい皿に載せられてきました。

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ソースかけたりしょうゆかけたりなんだりしてもチキンカツだけじゃ飽きちゃうんですけど、小鉢があれば話は別です。小鉢でもなんでも、同じ味付けのおかずって基本的にダブらせないじゃないですか、

目先が変わってなんとか食べられたりしちゃうんですよね。

 

そしてその定食屋で最強の呼び声名高かったのは豚キムチ丼定食です。

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豚キムチ丼だけで料理として成立しているのに、なぜかチキンカツが付いてきて小鉢もちゃんと3つ付いてくる。最強。

 

いやいや、一汁三菜って理想なんですよ本当に。毎日毎食それが作れたらと。でも一人でメシ作ってって、それで何品もってすごいハードル高い。一品作ったのを何日も食べ続けるのもちょっとむなしい。そんな感じを突き詰めてくと、必然的に一品バリメシになる。

だからこそ、外で食べる定食は、豪華(に見える)ものであってほしい、つまり、定食という作品はごはんが主人公のハーレムものであるべきだと思う。そんな感じです。